「動物病院の歴史が知りたい」
「動物病院を探している」
「日本で初めてできた動物病院は?」
昨今に日本では、先進国随一のペットブームとなっています。
総務省が2019年に調査をしたところ、約8900万世帯で何かしらの動物を飼育されていることが明らかとなりました。
この件数は2件に1件の家庭でペットを所有していることを意味します。
もっとも多いのがイヌ、その次にネコとなっており今では家族同然に手厚い保護をなされているのも日本の特徴です。
アメリカや中国・イギリスなどでは、イヌは自宅外の庭で小屋を設置して飼育をするのが基本です。
ネコなら放し飼いとなりますが、国内ではどちらも室内飼いを基本としており、マンションでも大半のところで室内で飼える環境を用意されています。
約20年以上の寿命となり、長い年月を共に過ごせば自然と情が生まれるのは当然です。
生き物なので具合が悪くなってしまうこともありますが、その際は街中にある動物病院を頼れば治療を受けられます。
そこでここでは、今現在全国各地で点在している動物病院の歴史について、簡単に解説をしていきましょう。
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動物の医療の歴史
まず、動物の医療というものは江戸時代からすでに確立をされていたものです。
寛永年間の歴史資料でその記述を目にすることができ、当時は獣医者という呼び名だったものでした。
ただし、今のようにペットの診察をするのではなく、ブタや馬・牛といった家畜の状態チェックをおもな業務にされていたものでした。
獣医者は人間の医者も兼ねており、東洋医学の知識に精通をされていたのも特徴です。
漢方を用いた処置で、牛なら乳の出をよくするために葛根湯をエサに混ぜていました。
明治時代になるとイギリスから西洋医学が伝わり、ようやく現在のスタイルで診療をされるようになります。
家畜ではなくペットを飼育する文化も伝わり、少しずつ一般市民もイヌやネコを飼育していきました。
1890年の大正時代、東京に麻布獣医専門学校という教育施設が誕生します。
これが日本で初めて獣医を育成する教育施設です。
現在は麻布大学といく名称で呼ばれており、4年制大学になりました。
麻布獣医専門学校が設立された背景
麻布獣医専門学校が設立された背景を見ると、北海道の開拓運動が大きく関わっていることがわかります。
1870年から1920年の約50年間、未開の地であった北海道に数多くの方が移住をして、開拓を進められました。
この時、日本政府は広大な北海道をデンマークのような酪農王国にしようと考えていたわけです。
乳牛を数多く放牧する牧場を建設して、乳製品の生産に力を入れる為、しっかりと家畜の管理ができる専門家を育成しようとしました。
その結果、フランスに当時存在していたアニマルドクターの存在が必要だと考えて、日本でも養成所を設けたわけです。
実際に麻布獣医専門学校の創設者はフランス人であり、指導もなされていました。
その後、1940年になると現在の大学となっています。
日本ではじめて誕生した動物病院
ここからは、日本ではじめて誕生した動物病院を見ていくことにしましょう。
その病院とは東京都府中市で1955年に開業したところです。
ただし、民間ではなく国営となっており、当時府中市で建設をされた競馬場に併設をされたものになります。
JRAといえば多くの方が一度は耳にされたことがあるでしょう。
日本中央競馬協会の略称であり、国内で数少ない公営ギャンブルのひとつです。
サラブレッドと呼ばれる馬のみが出場をする競争であり、獣医が競争前に身体チェックをおこないます。
動物病院なので、怪我をした馬の処置も実施をしていました。
その後、高度経済成長期に突入をすると、多くの一般家庭でネコやイヌなどを飼育するようになり、次第にさまざまな動物の診察ができる獣医の需要が高まったわけです。
動物医療サービスが一般化をしたのは1980年代以降
今のように動物医療サービスが一般化をしたのは1980年代以降からとあります。
なぜ一般化をしたのか、その背景には各家庭で経済的な余裕が生まれたからといえます。
動物医療は基本的には自由診療に属するので、診療費用はすべて全額自己負担です。
簡単な検査を受けるだけでも約5万円もの費用が掛かり、命に係わる手術となった際は100万円以上もの治療費が必要になるケースもあります。
以前の高度経済成長期だと、ごく一部の家庭でした工面ができない金額だったことでしょう。
しかし、現在ではペットを飼育するということと経済指数は比例をしてます。
また、民間の保険会社ではペット保険というサービスを提供するところも多くなりました。
掛け捨てではあるものの、毎月500円程度の負担だけで動物医療に対して給付金を提供してくれます。
これに加入をすることで、経済的な負担を大きく軽減することが可能です。
まとめ
動物病院では色んな動物の診療を実施しており、爬虫類から鳥類なども対象にされています。
非常に専門性の高い分野ではあるので、高度な知識を有する方が獣医をされているわけです。
もしご家庭でペットを飼育されているのであれば、必ず掛かりつけ医を見つけるようにしましょう。
安心を得られる存在です。
最終更新日 2025年7月7日