各地で有名な料理などはありますが中でも栃木県宇都宮市は餃子の街として有名で、宇都宮餃子と呼ばれるほどに商標登録もされているれっきとしたブランドです。
しかしこのブランドには明確な定義などがあるわけではなく、基本的に宇都宮市内の餃子店や市外でも宇都宮の市内に本店がある支店などは該当することとなっていて、種類も焼き餃子から水餃子に揚げ餃子などはもちろん、スープなどに餃子を入れるタイプのスープ餃子まで様々です。

宇都宮市内の餃子専門店の数は200軒以上

栃木県の県庁所在地でもある宇都宮市内には餃子の専門店や中華料理店や土産物店名などで餃子を扱っているお店が、200軒以上あるといわれていて、一世帯あたりの餃子の購入金額が全国でも常に上位で、2010年までは15年連続で首位の座にいました。
追い上げにきているのは静岡県の浜松市で、浜松餃子との近年では首位争いを繰り広げていますが、まだまだ全国的な知名度では宇都宮市の方がメジャーです。
この宇都宮市で広く餃子が普及するようになったきっかけとなったのは、中国の東北部に位置する満州に駐屯した陸軍が、帰国した時に本場の餃子を持ち込んだ事がきっかけとされています。
将兵たちが帰国後に各自、本場の中国の餃子の作り方を持ち帰ってきて、終戦後は宇都宮市の各地域で餃子の店が開店することになりました。

全国的に広まったのは近年に入ってから

そこから広まっていったのですが、全国的に広まったのはまだそう古くなくて、近年に入ってからになります。
当時宇都宮市では町おこしに頭を悩ませていたそうで、目立った観光施設もなく何か他の地域とは違ったものを展開していきたいと市の職員は考えていて、そこで思いついたのが餃子ということだったのです。
そして市内の餃子を扱っている専門店に声をかけて、餃子の会を結成させて活動を開始していきます。
各種のイベントに餃子マップを制作したり餃子駅弁を作ったり、餃子の皮に包まれたビーナス像まで作って宇都宮駅前のシンボルとしました。
この像に使用された石は、宇都宮市の特産でもある大谷石であり、こういった細やかなところにも、この宇都宮の発展を考えた思いのようなものが込められています。

宇都宮餃子の特徴

餃子の中身の具に関しては、特徴としては野菜が中心になっている甘味のある味というのが特徴となっています。
一般的な餃子というのは肉やニンニクが多めに入っていてパンチの強い味になっていますが、宇都宮のものには野菜中心のものとなっているので、ジューシーなものを求めている方には物足りない味という風に感じられる傾向にあります。
ただし近年の健康を第一に考えたヘルシー思考の場合には、このような餃子は美容と健康のために大変良くて、野菜の旨味と甘味を味わえるという特徴があります。
その為、味わう際には一般的な餃子の場合と違って、醤油ではなくラー油と酢を付けて食べるスタイルになっています。
また餃子の専門店などでは、焼き餃子と水餃子だけでライスがないというお店も多く、ご飯を食べないで焼き餃子を二皿とか水餃子を二皿という感じで、餃子のみを食べるというような店もあります。
野菜中心なので油っぽくない為、胃にもたれたりダイエット中や食事制限をしている方でも楽しめるようになっています。
価格に関しても基本的にリーズナブルになっていて、大体が一皿200円あれば食べることが出来るようになっていて、お財布にもやさしいです。

餃子の会の直営店でもある餃子のテーマパークに立ち寄る

どの店が良いのかという点に関しては200軒以上もあるので、初めて宇都宮に来られた方は迷うことがあるかも知れませんが、そのような場合には餃子の会の直営店でもある餃子のテーマパークに立ち寄ることが一番です。
そこでは常設店舗ゾーンと日替わり店舗ゾーンとがあり、餃子の会の加盟店の27店舗が曜日ごとに変わって出店していて、宇都宮市内を回るよりも一箇所で市内にある名店の味を味わうことが可能なので大変便利です。
この餃子の会は平成13年に発足して以来、現在では約80店舗が加盟していて、毎年11月の第一土曜日に開催される宇都宮餃子祭りに出店されます。
今まで開催してきた中での目玉商品は、なんといっても餃子が一皿3個入って100円という手軽な量と価格で、それぞれの店舗の味を味わって食べ比べする事が可能です。
このようなイベントは、それまで宇都宮を知らなかった人にも知ってもらう機会にもなり、地域の発展にもなり地方が活性していくことに関して、このような何か特色を活かしていくこということは大切になってきます。
何よりも美味しい餃子を味わうことは、心を豊かにすることにも繋がっていきます。

まとめ

宇都宮餃子の美味しさの秘密は、和商コーポレーションはじめこうした地域の取り組みから生まれたそれぞれの思いというものと、ライバル店に負けないように日々努力する店主たちの切磋琢磨したことがブレンドされて出来たと言っても過言ではありません。
このような取り組みは今後の地域の発展と共に、他の地域でも広がっていくことが理想の形になるでしょう。

和商コーポレーションの”果物”商品「しそあんず」より引用

最終更新日 2025年7月7日