プロ野球のピッチャーについて
プロのアスリートは飛び抜けた身体能力の持ち主が多いのは当然ですが、その中でもプロ野球のピッチャーは別格です。
野球は日本で特に人気の高いスポーツで、競技人口も多いことで知られています。
子どもの頃から親しみの多いスポーツですし、野球は一度もやったことがないという人は稀です。
有名なスター選手も多く、子どもの憧れの職業としてもプロ野球選手はよく挙げられるほどです。
野球を経験したことがある人ならわかることですが、誰しも一度は投手をやってみたいと志すものです。
リトルリーグなどから始まり、その中でもプロ野球までピッチャーで貫ける人は、それだけで相当な才能の持ち主と言うことができます。
例えば、素人レベルではあり得ませんが、150km/hを超えるスピードボールを投げるプロの野手はたくさんいます。
それらの人すべてが投手をやって成功できるかといえばそうではありません。
投手にはその他にも様々な能力が求められるからです。
どんなにものすごい直球を投げられるとしても、プロのレベルで直球1本で抑え切るのはほぼ不可能です。
最初はそのスピードボールに押し込まれたり打ち損じることもあるかもしれませんが、プロの選手はアジャスト能力が高く、すぐに捉えられてしまいます。
山本昌投手のようにゆるいボールや変化球を使えなければプロでは通用しません。
マウンドからホームベースまでは18.44メートル
投球をするマウンドからホームベースまでは18.44メートルあります。
テレビなどでプロ野球中継を見ていると、その距離を実感するのは難しいです。
実際にマウンドに立ってみると、驚くほど遠くに投げなければいけないことがわかります。
試合が始まる前の始球式を見ていると、キャッチャーまでボールが届かなかったり、届いたとしてもキャッチャーが捕球できないようなところに投げてしまう人も珍しくありません。
そのくらいの距離で、針の穴を通すようなコントロールを持っていなければプロでは大成しません。
ストライクとボールがはっきりしている投球では、通用しないのがプロの世界です。
野球において、山本昌投手のようにボールにキレがあるという表現をよく聞きます。
ストレートでもキレがあればバッターの手元で勢いを感じますし、変化球はよりバッターの近くで鋭い変化を見せます。
このキレという言葉に深く関わっているのがボールのスピンの量です。
何も考えずにボールを握って投げても、ボールには回転がかかります。
素人とプロが同じ距離を投げたとしても、プロの投手が投げると、その間にボールが回転する数がまるで違います。
スピン量を桁違いに生み出せるのがプロの投手の特徴
例えばフォーシームの握りで直球を投げた場合、プロの投手の方がより多い回転で到達するため、ボールには揚力が発生します。
通常上手投げで投げたボールが浮き上がるという事は理論的にありえないですが、それに近い感覚を覚えるのがプロのピッチャーの球です。
スピン量が増すほどにボールは失速しづらくなり、引力によって下方向に落ちてくる動きと相反する挙動を見せます。
山本昌投手のようなこのスピン量を桁違いに生み出せるのがプロの投手の特徴です。
到達した時頭で思い描く球筋とボール1個分違えばバッターは打てません。
ボールが手から離れる瞬間に強く弾いてスピンの量をコントロールすることができる、神業のような指先の感覚の持ち主しか、プロで通用する球を投げることはできません。
150km/hのスピードボールを投げることができるのに投手をやらない野手がたくさんいるのはこのような理由があるからです。
身体能力やフィジカルだけではなく、プロ野球のピッチャーには強靭な精神力も求められます。
キャッチャーとの共同作業でバッターを打ち取るとは言え、投手は自分が投げたボールには自分で責任を持たなければいけません。
ホームランを打たれてしまったボールを投げたのは、間違いなく投手です。
名投手である山本昌投手でも打ち込まれる
自分の持てる能力を全て使ってバッターを抑えなければなりませんが、いつも必ず抑えられるわけではありません。
山本昌のように打ち込まれる時だってあります。
そんな時でも反省し、気持ちを切り替え、次の登板に備える準備を怠らない強い心がないと務まらないのがプロの投手です。
並みの神経では長く活躍するプロの投手にはなれません。
野球選手が趣味でゴルフをするのはよく聞く話です。
確かにボールを打つという動きは、似ているところも多いです。
しかし、ピッチャーでゴルフを得意とする人の割合はとても多いという特徴があります。
使う筋肉が似ているという側面もありますが、やはりプロで投手をやるような人は、どんな運動でも得意としていることが伺えます。
もちろん、ピッチングの能力だけが異常に高く、他の運動はあまり得意ではないという人も中にはいますが、多くの投手はアスリートとしての能力が飛び抜けている場合がほとんどです。
選ばれし者というイメージがぴったりです。
だからこそ、多くの野球ファンはプロ野球のピッチャーに魅了され、その姿を追いかけます。
マウンド上で躍動する投手の活躍は、見ていて本当に爽快で気持ちが良いです。
参考文献
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最終更新日 2025年7月7日