1.専門家のゴールドリンクに金の投資を聞いてみた

金(ゴールド)は宝飾品の他にも電子部品の材料に多く用いられている素材で、それ自体が高い価値を持つ商品という特徴があります。
有限の天然資源(鉱物)なので希少性があり、価格が変化することがあっても無価値になることがありません。

国や地域に関係なく、全世界で高い価値が認められています。
素材としての特徴ですが、純度を高めると柔らかくなり、展延性が高いので細い線や薄い箔に加工することができます。

電気伝導性が非常に高くて接触抵抗が小さいことから電子部品などに多く用いられ、コンピュータを構成するCPUやその他の部品を作るのに欠かせない材料です。

電力損失を最小限にとどめることができるので、エネルギーの消費量を節約することができます。

ゴールドリンク プラチナより引用

他の元素と比較すると化学的に反応しにくいという特徴があり、純度が高いものは空気中の酸素によって酸化されたり、水や他の薬品と反応して腐食することがありません。

このため、古代から他の材料の腐食を防ぐ目的でも多用されてきました。
身近なものであれば、歯科治療で歯の欠損部分を補うために使用する銀歯にも含まれています。

2.将来も無価値になってしまう心配がないのが特徴

材料としての優れた特性に加えて、古代から現代に至るまで価値を保存したり交換をするための手段として利用されてきたという特徴も持っています。

将来も無価値になってしまう心配はありません。
法定通貨に対する価値が変化することから投資商品としても使用されていて、ゴールドバー・コインなどの現物売買や証券(ETF)取引が行われています。

投資商品とみなした場合の金の特徴ですが、モノ(商品)として米ドルやその他の法定通貨と逆の値動きをすることが知られています。
中央銀行が法定通貨の流通量を調整していますが、利率が高くなれば貨幣価値が高くなってその通貨の価値が高くなります。

逆に利率が低くなると通貨の価値が低くなり、商品の価値が高くなります。
大半の人は法定通貨を利用して自分の財産の価値を維持しますが、一部の人は貨幣価値の下落に備えてゴールドバーなどを購入して保管しています。

一般的に株式・仮想通貨や不動産取引・運用は利益を得る目的で行われます。
これに対して金は短期間で利益を得るのではなくて、財産の価値を守る目的(リスクヘッジ)で使用されるという特徴があります。

3.金投資の方法ってどんな種類がある?

金投資の方法ですが、大きく分けて2種類に分けられます。
ゴールドバーやコイン・ジュエリーなどの現物を購入して、自宅または専門の会社に保管を委託する方法があります。

別の方法として現物を入手せずに銀行などが保管してあるゴールドバーの一部の所有権のみを売買したり、上場投資信託(ETF)で証券を売買することも可能です。

現物の受け渡しをせずに運用会社が保管しているゴールドバーの所有権だけを売買する手法のことを、ペーパーゴールドと呼ばれることがあります。
ゴールドバーなどの現物の取引を行う場合と有価証券を売買する方法は、それぞれメリットとデメリットが存在します。

金投資に参加する際は、取引を行う目的に応じて適切な方法を選択することが大切です。

有価証券(ペーパーゴールド)取引の一番のメリットは、手数料が非常に安いことです。
現物を運搬したり鑑定を行う必要が無いので、取引の際のコストが少なくて済むからです。

そのため、僅かな価格変動でも利益を得やすいという利点があります。
日本国内で証券取引(ETF)を行う場合には、株・債券と同じように申告分離課税が適用され、年収や利益に関係なく税率が常に約20%で済みます。

4.ペーパーゴールドの取引のデメリットは?

ペーパーゴールドの取引のデメリットは証券会社やETFの運用会社、現物を保管する銀行などの信用リスクが存在することです。
運用会社が経営破綻して倒産すると、保有する証券の価値が無くなってしまいます。

有価証券を保有する場合は証券会社や銀行などに口座を開設して資産を預ける必要があり、司法機関や行政機関などによって自分の口座が凍結されたり資産が差し押さえられてしまうリスクも存在します。

ゴールドバー・記念硬貨・ジュエリーなどの現物の取引を行う場合の最大のメリットですが、運用会社の信用リスクを回避することができます。
これは、運用会社や証券会社などを信用する必要が無いことを意味します。

現物を自宅で保管すれば、他人に知られずに資産を維持することが可能だからです。

このため通貨危機や政変・テロ・戦争・自然災害などで自国の通貨価値が下落して財産が失われるのを避ける目的で、ゴールドバーを購入して自宅で保管する人もいます。

4.現物保管は取引や保管にコストがかかる

現物取引は、それ自体に素材としての価値を持つ金の持つメリットを最大限に生かすことができる方法と言えます。
逆に現物を保管する場合のデメリットは、取引や保管にコストがかかることです。

高価なゴールドバーやコインを受け取って運搬をしたり、自宅で安全に保管をしなければなりません。
売却をする際は、溶かして再加工をするための費用が手数料に含まれます。

現物を取引する場合に得られた利益は雑所得(総合課税)が適用されるので、年収が高い人は証券取引の申告分離課税(約20%)よりも税率が高くなってしまいます。

最終更新日 2025年7月7日